『キャッシュトラック』
寡黙で腕の立つ新人警備員が現金輸送車を狙う悪者を返り討ち。
もちろん新人警備員を演じるのはジェイソン・テイサム。
寡黙で腕が立ち、おまけにミステリアス。
ジェイソン・テイサム史上最もジェイソン・テイサムに仕上がっている本作のジェイソン・テイサムだが本作の特徴はジェイソン・テイサムの復讐劇。
ジェイソン・ステイサムの復讐劇は数あれど本作が他の作品と違うのは、本作のジェイソン・ステイサムはギャングのボスというところだ。
物語の出だしこそ謎めいた凄腕の新人のアスーパーアクションだが、謎が明らかになるにつれジェイソン・ステイサム向かうのは正義のためでもプロとしての流儀でもなく目的を果たしたところで達成感などない純粋な復讐。
静かな怒りはギャングの部下までも震え上がらせ、ゆっくりと確実に真犯人に近づいていく。
ジェイソン・ステイサムを見るとまるで自分がジェイソン・ステイサムになったような気になってしまうが『キャッシュトラック』のジェイソン・ステイサムは、その悲劇さから凄味より悲しみのほうが押し寄せる。
だがそこがいい。
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