『キラー・エリート』
戦い、傷つけ、傷つけられたジェイソン・ステイサムが今回演じるのは、死と隣り合わせの危険な日々に疲れ果て、殺し屋家業から足を洗ったダニー。
ある日ダニーのもとにかつての相棒ハンターから助けを求める手紙が届く。
オマーンの首長の依頼が果たせず捉えられていたハンターを助けに向かったダニーだが、救出に失敗。
今度はダニーがオマーンの首長から、彼の3人の息子たちの命を奪った英国特殊部隊SASの精鋭たちを事故に見せかけて暗殺するという依頼を受けることになる。
面白いのは狙われている元SASの精鋭たち。
自分たちを過去の敵対者から守るため秘密結社「フェザーメン」を結成していたのだ。
今回の敵はSASの精鋭たちの他に彼らを守るための組織も相手にしなければならないこと。
キラー・エリートとはジェイソン・ステイサムのことではなく、この映画は殺しのエリート同士の戦いであるというところが面白い。
憎み、憎まれている同志ではなく、当人たちに雇われた人間による代理戦争のようなものなのだ。
だから、どことなくビジネス的で冷めている。
感情よりも損得が優先されるシーンも見られる。
椅子に縛られたままの激しいアクションなど見どころ満載であるが、一方でそもそも恨みなどない者同士。
利害が一致すれば平気で手を組む。
殺したいほど憎けりゃ自分でヤレ。
キラー・エリートたちのメッセージが一番ニクイ。
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