『バトルフロント』
原題は『Homefront』
きっかけはアメリカの田舎町で起きた子供同士の些細ないざこざ。
女の子のマティがいじめっ子の男の子をぶっ飛ばすところからは物語は始まる。
頭にきたいじめっ子の両親は学校に訪れたマティの父親に背後から殴りかかるも、あっけなく返り討ちに合う。
マティの父親はジェイソン・ステイサムだったのだ。
自分から暴行したのに恥をかかされたと怒り心頭のいじめっ子の両親。
怒りが収まらないいじめっ子の両親は、母親の兄で麻薬密売に手を染める悪名高いゲイターに相談。
ゲイターはマティの父親・ジェイソン・ステイサムことフィルがかつて麻薬潜入捜査官だったことを突き止める。
子供同士の揉め事から始まり、結果何人もの死者を出すような騒動に発展するところがスリル満点。
しかもコトの発端である子供同士はとっくに仲直りし、ジェイソン・ステイサムが謝ることで親同士も和解をしている。
にもかかわらず、ジェイソン・ステイサムは洒落にならないような重火器を取り出し襲い掛かるヤロウ共から家族を守る。
面目、意地、欲望。
一見どうでもいいような理由を燃料にブレーキの壊れた暴走特急は走り続ける。
登場当初、ふてぶてしさと生意気な態度で好感度のかけらもなかったいじめっ子の少年はこれ以降すっかりおとなしくなってしまうのがたまらなく愛おしい。
少年がいじめっ子になってしまったのは親の影響なのは間違いない。
映画の冒頭、麻薬潜入捜査官時代のジェイソン・ステイサムが長髪姿で登場するが、ニコラス・ケイジに見えてしかたがない。
現在は二人とも剥げているのに、禿げあがり後の見た目がだいぶ違うことに人間の神秘を感じずにはいられない。
脚本はシルヴェスター・スタローン。
しかしこれは事前情報として知らないほうがいい。
田舎町の閉塞感、サスペンス感が素晴らしい映画なので、脚本にランボー感を感じてしまってはあまりにもったいない。
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