私は許してもヴェノムは許さないよ『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』

宇宙からやってきた悪の共生生物シンビオートの宿主となり、凶暴な生命体ヴェノムと共に生きるようになった記者エディ。 エディは凶悪殺人犯クレタスへの取材を重ね、事件の真相に迫る。 記者エディを悩ませるは自らの体に共生するヴェノム。 「人間が食べたい」と食人衝動を抑えきれず、食用で飼った鶏には「友達は食べない」といったわがままぶり。 おまけに不平不満の愚痴はエディの脳に直接ぶちまけるからたまらない。 物理的、精神的に暴れまわるヴェノムとエディはついにお別れを決める。 こうなると寂しいのはヴェノム。 様々な人間に共生するが長くはもたず、そのたびにエディを思い出す。 自分の有能さを語っても言葉の端々にエディへの思いがあふれ出す。 『試着室で思い出したら本気の恋だと思う』状態のヴェノム。 種や価値観の違いをお互いの思いで乗り越え、再び共生の道を選んだエディとヴェノムに、私も耳元で拍手が鳴りやまない気がする。