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『永遠の門 ゴッホの見た未来』

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 狂気の映画だ。 私にとってゴッホとは自分の耳を切り落とし、娼婦に送った画家のイメージが強い。 しかも耳を切り落とした自分の自画像を何枚も書いている。 貧しくてモデルを雇うことができなかったという理由もあるようだが、人付き合いが得意でなかったとか。   狂気の画家ゴッホを演じたのがこれまた狂気の俳優ウィレム・デフォー。  『プラトーン』、『今そこにある危機』、『処刑人』等様々あるが『スパイダーマン』グリーン・ゴブリンは格別だ。 単純な悪ではない、善ではあるがゆえに悪に飲み込まれる二面性をもった複雑な役に私の心はスパーダーマンどころではなくなった。   ウィレム・デフォーの強面の見た目になりたいと思った。   狂気の画家を狂気の役者が演じたらどうなるか。 その答えがこの映画。   ウィレム・デフォーの強面の見た目はゴッホの自画像から飛び出したような見た目だし、ウィレム・デフォーの深い皺はまるで油絵のようだ。   画を書くことへの情熱とウィレム・デフォーがゴッホになりきる情熱がバッチバチにぶつかり合う。 ゴッホは言う。   人生は種まき。   芽が出るのは自身が死んだあとでいいということ。   この言葉に心が軽くなる。